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園長のことば

 園長の言葉 ・園だよりより・

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*’24園だより4月より*

2024-04-08
 前日は二〇度を超える温かさかと思うと、翌日は春の嵐が吹き荒れて、気まぐれすぎる天候にあたふたするこの頃です。
そして新学期早々、考えもよらぬ火災が起きてしまい、皆様のご心配はいかばかりかと察しています。
当日出入りしていた造園業者が今までになく使用したバーナーから引火したのだろうとのことですが、とにもかくにも、居合わせた誰にも怪我無く済んだこと、第二園舎のみの被害で済んだことは、本当に感謝です。
報道などで事態を知った方々から、次々寄せられる善意と励ましのことば(在園保護者の方を始め、卒園関係の方、教会関係の方、納品業者の方までも)を受けるにつけ、当然失ったものはあるけれど、幼稚園を取り巻く絆の太さに、得るものこそ多いのだと気付かされました。
まず、今ある園舎をどう工夫すれば園児がスムーズに過ごせるかを考える日々です。職員皆で知恵を出し合い、子ども達の協力を得ながら、皆様の祈りの中で進もうと思います。つぼみから光組まで、繋がりを深める機会にもなるでしょう。
三寒四温を経て、幼稚園の坂道にある公園は、菜の花の黄色やアーモンドの花・桜のピンク色の濃淡が相まって美しい春の装いです。
自然界の着実な歩みと、いつも前を向いて生きている子ども達のエネルギーを見習って、教職員一同団結し前進する覚悟です。どうぞ、これまで同様にご協力をよろしくお願い致します。
園長  角田 郁美

*'24園だより3月より*

2024-02-27
 先日、三十三年ぶりに、卒園児の方が訪ねてくださいました。卒園と同時期に引っ越され、長く下関を離れていたと言われるのに、その言動はつい最近まで在籍していたかのように、めぐみ幼稚園の記憶がとても鮮明なことに驚かされました。
光組の地図の作品や数の教具を見て、自分も当時作業したことや、「重量板は楽しかった~」と、作業名も覚えていました。そして大工室に入るやいなや「あ~、この匂い!」と一気に幼稚園時代がよみがえる様子でした。卒園製作で仕上げた刺繡の写真をスマホから見せてくださり、今でも大切にしていること、幼稚園の経験から、小学生時代の夏休みの宿題は、刺繡作品にしたことなどを生き生きと語られました。
この方の、めぐみ幼稚園時代の体験や経験は、確かなこととしてご自分のなかに深く存在し、その後の人生に大きく影響を与えたであろうことが垣間見え、嬉しい時となりました。同時に、こころをつくし、力を尽くし関わり続ける日々の積み重ねが、その人の人格となっていくことを改めて思い知らされ、私たちの責任の重さも新たにしました。
 さてつぼみから光組まで、一貫教育を掲げる在園の子ども達の今、それぞれのクラスの子たちは次のクラスに向かって躍動を始めています。つぼみ、希組は花組と交流を重ねながら「お買い物ごっこ」を準備しその日を心待ちにしているところです。愛組は、光組がしているのを見ているだけだった「縄跳び」の回し方や飛び越しを練習しはじめ、「キーボード」の音出しに入りました。そして光組は、自分たちで発案した「音楽」「体操」「集まり」「生活」四分野の係の仕事を輪番制に活動している日々です。
三十三年後、いやもっと長く、彼らの「生きる力」となることを心から願うのです。
 
園長  角田 郁美
 

*’24園だより2月より*

2024-01-30
 先日の寒波到来で、下関には年一度あるかないかの雪景色となりました。朝は特に積もっていましたので、園バス運行中止となり自由登園となりました。概ね歩いて来れる人が登園してきましたが、首をすぼめ、恐る恐る歩く大人とは大違いで、子ども達の目はきらきらと輝き、雪玉をすでに握りしめ、挨拶ももどかしく「今日は、遊べる?」と、ワクワクが止まらないのでした。大はしゃぎで楽しんでいる様子を保護者のページに掲載しましたのでご覧ください。
さて、今年度も光組が卒園製作に熱の入る時期を迎えました。春に自分で選んだ、大工か刺繍の作品を完成目指して作り上げているところです。今回は大工の作品「ダンプ汽車」を紹介したいと思います。めぐみ幼稚園オリジナルのこの作品は、ダンプの要素と汽車の要素を併せ持つことから「ダンプ汽車」と呼ばれ、光組しか作れない憧れの作品です。十月ころから作り進めて、現在本体が続々と仕上がり、それらの作品は、第一園舎の棚に飾られています。園舎の戸を開けると真っすぐ目に入るところに置かれていますから、本人はもちろん、みんな自然と笑顔になります。
しかし、「ダンプ汽車」は本体だけではまだ完成ではありません。汽車ですから、線路のまくら木作りがあるのです。子ども達はまず、かまぼこ板状のものを一センチ程度の幅に鋸で切っていきます。切り終ってからが大変、その一本一本を、毎日毎日せっせとスベスベになるまで紙やすりで擦りあげていきます。磨き終わると、次は台座の板にボンドで、できるだけ真直ぐに、左右対称に十二対を貼り付けるのです。忍耐のいる作業が長~く続き、本当の完成となるのです。作品作り全工程で、自分の完成イメージに対し、小さな差異を見つける目、手と目を協応しながら動かす手加減、間違いや不足がどこかを比較する直感、判断、努力・忍耐・持続、集中と言い尽くせない精神を磨き上げ続けて、自分の人格形成をしてきまました。
刺繡に励んでいる子ども達も同じように自分創りを重ねています。
丹精込めた作品が、卒園式会場の中央を彩り光ります。その光をもって卒園していく子ども達です。
 
                                      
園長  角田 郁美

*'24園だより1月より*

2024-01-10
 日中は上着が要らないと思う日も多い下関の年明けでしたが、皆様穏やかなお正月をお迎えのことと思います。しかし、とてもお正月どころではない地震の被災地の方のことや、世界の紛争地のことを思うと、家族で集えているこの普通の日々が本当に有り難く、大切に暮らそうと改めて思います。
さて、三学期が始まります。教師たちは、子ども達の顔を思い浮かべながら、新学期の準備をしているところです。各クラスの子どもが、できるだけ安心するように、できるだけ嬉しくなるように、できるだけ自分で成長できるように、できるだけ意欲につながるように・・・の思いを込めながら部屋の居心地を整え、必要なものを揃えて、伝える言葉を吟味するのです。
三学期は、進級へのステップを踏み出す大切な時です。教師はそのことを念頭に置き、子ども達への関わりを続けてまいります。
子ども一人一人の必要に応じて教師の援助がフィットできますようにと願い続け、心を尽くしてまいります。今学期もどうぞよろしくお願い致します。 
                                      
                                                         園長  角田 郁美

*'23 園だより12月より*

2023-11-29
 小春日和のある日、なんとカマキリの共食いの場面に遭遇した子ども達がいます。
見つけた時は「お相撲しとる」と思った子もいたようですが、次第に「食べられよる」と気付きます。「なんで食べるんだよ。こらっ!」と食べられているカマキリに味方した子もいました。入れ替わり立ち替わり見に来た子どもの中に、共食いの理由をお父さんから聞いて知っている子がおり、その子が「メスのカマキリは、子どもを産むためにオスを食べるんだよ」と言ったのです。驚きの事実を教わって、皆から「えーっ」と声があがりました。年少児花組の子が、葉っぱで触ろうとすると、年長児光組が「それはしないんだよ」と制止するなど、命の現実を見守ろうとする厳粛さが子ども達に広がりました。年中児愛組の子は、ミニトマト栽培の時から観察用に常備している虫眼鏡を使って、大写しでその場面をのぞき込むことができたようです。驚きの光景だったことでしょう。
カマキリのオスは、食べられながらも交尾が可能であり、交尾に時間をかければかけるほど、自分の子孫を残すことが確実になるのだそうです。長く交尾を続けられる手段として、メスに捕食されるのだそうで、文字通り命がけで子孫を残すと聞きます。
子ども達が出会ったのは、厳粛な自然の摂理でした。
見守っていた子の一人が「オスを食べるんだから、ちゃんと卵を産まないと困るよ!」とメスにエールを送ったそうです。子どもには事実を事実として受け止めた上で、その姿と意味を大切に受け入れる豊かな力が備わっているのだと心打たれます。
 十二月は、神が人を愛されている証として、ご自分の命を使われたイエス様の誕生をお祝いする期間です。聖劇の歌や台詞の練習を通してイエス様の理解を深めます。年長児光組が礼拝当日語るメッセージは、「神様からあなたに願われていること」に心を置きました。園舎に子ども讃美歌が満ちています。子ども達が作り上げるクリスマス礼拝当日までの道のりに、子ども達の感性の深まりと成長に出会います。教師は感謝しつつ子どもとの日々を歩んでいます。どうぞ、お子さんの心と身体の安定にご協力をお願い致します。
 
                                     
園長  角田 郁美
学校法人めぐみ学園
めぐみ幼稚園
〒750-0009
山口県下関市上田中町2-13-26
TEL:083-222-7356
FAX:083-222-8305
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