園長の言葉 ・園だよりより・
2月たよりより
2021-02-01
「 わたしは まことの ぶどうの木 あなたがたは その枝である。
人がわたしに つながっており、 また その人と つながっていれば、
その人は 豊かに実を結ぶ。」
この聖句は、めぐみ幼稚園が大切にしている理念の土台になっています。そのため、幼稚園には色々なところで「ぶどう」を見ることができます。通園帽子に着ける園章バッジ、新園舎にあるステンドガラス、卒園式、式次第の表紙デザイン等などです。
私はこの聖句で、「つながる」という言葉に大切な意味が込められていると思っています。まずイエス様と私のつながりの土台があり、子ども同士のつながり、子どもと教師のつながり、子どもと保護者のつながり、保護者同士のつながり、保護者と教師のつながり、というように、縦と横のつながりが人を豊かにさせてくれるという大切な事実です。一方的なつながりでは意味がなく、お互いが相手を思い、つながりたいという願いが大切だということです。人とのつながりが多いほど、楽しいこともあれば、辛いこともあります。子どもたちの世界にも、日々様々なことが起こり、友だちと話し合いを要することが出てきます。プンプン怒っていても話し合いの場にいこうとする気持ちは、相手を受け入れようとする気持ちであり、そこから平和を作り出すことにつながっていくと思います。めぐみの子どもたちは、同年齢は勿論、自分より小さい友だちのことを考えられる優しい子どもに育ってくれていることに感謝しています。お世話を通して、他の人のためにも力を使えることができることは素晴らしいことです。イエス様が、そのままの私たち(子どももおとなも)を受け入れてくれているように、私たち教師も微力ながら、子どもたち一人ひとりをそのままの在り方で受け入れ、考えを否定せず、子どもがしたいこと、しようとしていうことを大切にしています。あと一か月で卒園していく光組。ひとり一人、豊かに結んだ実を、胸に抱き旅立ちます。これからもずっとイエス様とのつながりがあること、そして平和を発信できるものであることを願います。
園長 宮川美代子

1月たよりより
2021-01-13
やさしい目が きよらかな目が
きょうも わたしを 見ていてくださる
『まっすぐに 歩きなさい』 と見ていてくださる
これは、クラス礼拝で子どもたちと歌ってきた讃美歌です。ゆったりと穏やかな曲で私の好きな讃美歌のひとつになりました。「まっすぐに歩きなさい」という歌詞に込められているもの・・・ 自分で決めたことに自信をもち、前を見て一歩一歩進んでいきなさい。先にも、後ろにもそして横からも、いつも神様が見ているよ、という思いが込められていると思います。
園では、自分で考え、選択する生活場面が度々あります。自分自身の事、友だちとの関わりでの事、教師から提案される事など選択と決断を求められる場面です。今までため込んできた経験や知識を総動員し、子どもはまず考えます。そして選択し決断します。子どもは決めたことに向かい、努力を始めます。もし決めたことに対して否定され、考えさえ聞いてもらえないことが度々あるとするなら、子どもの思考力や意思力は低下し、日々の生活も無気力になってしまうでしょう。確かに自分で決めた通りにできることもあれば、話し合いの中で自分の考えは間違っていたことに気付き、新たに考え直すことも度々起こります。それにより子どもの決断視点は豊かに、精神は器用になります。成長と呼ばれる姿が明確になっていくのです。
まっすぐに歩むための土台です。その力を持って、神様にいつも見守られていること、愛されている存在であることを知り、自分も友だちも大切に歩んでほしいと願っています。
2021年、保護者の皆様ともこれらの理念を共有し歩みたいと、教職員一同願っております。どうぞよろしくお願いいたします。
園長 宮川美代子

12月園たよりより
2020-12-15
コロナウイルスに翻弄された2020年も、あと一か月で終わろうとしています。幼稚園では、クリスマス礼拝で歌う讃美歌が聴こえ始めました。降園時、歩きながら口ずさむ花組さん、お気に入りの曲になったのかな、と嬉しく思います。
めぐみ幼稚園の「クリスマス礼拝」は、イエスさまの降誕をお祝いする日として持たれています。光・愛・花組の子どもたちひとりひとりが、日々練習を重ね、友だちと心を合わせ「クリスマス礼拝」を創り上げていきます。ですから「イエスさまの降誕のお祝い」であると同時に、神様から、この世に尊い命を与えてくださり誕生しためぐみの子どもたちが、礼拝を通して成長した姿を感謝し、皆さまとお祝いする日だとも思っています。イエスさまが救い主であるが故に、子どもたちはこの世を変えていく存在であり、希望でもあります。様々な場面で語られる神様からの言葉を聞き、真摯に礼拝の日に向けて練習をしていくことで、神様との繋がりが更に深くなっていくのだと思っています。子どもたちが、まずは楽しんで活動できること、難しいことがあっても、諦めないで努力すること、できることが増え自信に繋がる等、様々なことを神様は与えて下さるのだと思います。そして、礼拝に来られた保護者の皆さまにも、子どもたちの姿から何かを共有して頂けると思います。心に響いたことを感じてほしいと願っております。
今年は、コロナウイルス感染症拡大防止のため、礼拝堂に入る人数を制限させていただきました。ご理解とご協力を心より感謝申し上げます。予定通り行えることを懇願しておりますが、現在、コロナウイルスの第三派が懸念されています。コロナ禍で急に事態が急変するかもしれません。私たちでできることをまず考え、少し緩くなっている「新しい生活様式」を園と家庭とで今一度強化して参りましょう。
園長 宮川 美代子

11月園たよりより
2020-11-17
収穫感謝当日、前日の雨は嘘のように過ぎ去り、嬉しい秋晴れとなりました。
子どもたちは園内散策をしたり、芋掘りに夢中になったりと一日を楽しく過ごすことができ心から感謝しています。降園時には早速、「今日ね、母さんが、大学芋作ってくれるんよ!」と嬉しそうに話してくれた子どもがいました。『神様から頂いているめぐみを感謝する』を理解するにはまだ難しい年齢の子どももいますが、毎日の教師の祈りや、お当番さんの祈りを聞きながら、神様は目には見えないけれど、とても大きな存在であり、自分たちは守られていると信じていることを感じます。ある時、子ども同士のトラブルが起き、どちらも自分の言いたいことを主張して平行線のまま解決できないことがありました。「先生は見ていないからわからないけど神様はずっと見ていたと思うよ」と話すと、「あのね・・・」と素直に話し始め、仲直りできました。子どもにとって神様は特別な存在であると知りました。
来月は、光組の『幼児祝福式』が行われます。
誕生してから今日まで無事に成長できたことを神様に感謝し、今後の健やかな成長を祈る式です。先日、牧師先生担当のクラス礼拝で、生まれてきてからずっとイエス様が見守ってくれていること、そしてこれからの成長のどんな時でも、イエス様は一人ひとりを愛して受け入れてくださるというお話を聞きました。今、光組はその式に備えて、神様とお話したいことを考えています。当日は祈りの言葉として光組の保護者の方々の前で伝え、牧師先生から祈っていただきます。子どもたちは、神様にどんなことをお話しするのでしょうか。一人ひとりの祈りに心を合わせ、頭(こうべ)を垂れたいと思います。
「あなたがたは 地の塩 世の光 である」
(マタイによる福音書五章十三~十四節)
これは、記念の色紙(しきし)に書いてある聖句です。その横には大きく広げた子どもの手形が押されています。数か月後、光組さんは、めぐみを卒園し広い世界へ歩み始めます。正しと思うことは何かを考え進んでいける力を神様は与え続けられます。暗闇の中でさえ安心を得、希望も与え続けられるでしょう。そして光組さん自身がその存在であることを意識できる時が来ると思います。子どもたちにはこのような力が内在しているのです。ご家族の方にも準備していただくことをお伝えしてありますが、どうぞよろしくお願いいたします。
園長 宮川 美代子

10月園たよりより
2020-10-02
新型コロナウイルスによって、私たちの生活は勿論世界中の人々の生活も激変し、コロナと向き合い、感染防止を日々意識する生活が通常となってきました。人間に想像できないことが起こる度に、人は考え、模索し、前進しようと奮起します。日本が平穏に暮らせていることは、過去の時代に生きた人々が危機を乗り越えてきた術(わざ)のお陰だと思います。子どもたちや私たちも今、歴史に残る時代に生きているようです。
歴史といえば、お披露目中の第一園舎の歴史も長く、確認すると昭和五年に建っており、約九十年の歳月が経っていることになります。初めは教会として、昭和二十七年からは幼稚園も併設され、沢山の子どもや保護者を見守ってきた第一園舎です。歴史の流れのなか、使い方も変化しながら今日まできました。沢山の子どもたちがこの第一園舎で過ごし、卒園していったことを思うと感慨深いです。時々卒園児が中、高、大学生になって幼稚園に遊びに来てくれます。ふと思い出して自分が毎日通っていた場所まで足を運びたくなる幼稚園・・・。卒園児が親となりその子どもがめぐみに入園することも増えつつあります。時の流れの速さに怖さを感じもしますが、幼稚園を思い出してくれることはとても嬉しいことです。ひとりひとりがもつ様々な思い出が詰まった第一園舎は、これからもずっと大切に心に残ることでしょう。二〇二〇年、頑丈になった第一園舎は新たな一歩を歩み始めました。子どもたちのパワーと共に、建物も生き生きと活かされていくことを心から願っています。
園長 宮川 美代子
